オレガオモウコト

俺の愛している人は、結婚しています。

女子高生

飛行場からの帰り道。

車の中で、彼女がまた可笑しな事を言い出した。

それは、信号待ちをしていた時の事。

「佐藤さん、見て見て。あの女子高生の子、可愛い。」

俺は、彼女の指差しを辿って窓の外に目を移した。

見てと言うから見ただけなのに、

「そんなに見ちゃだめ!」

と、何故かお叱りを受ける俺。

 

「ねーねー。もし、あんな可愛い女子高生に好きですって言われたら、どーする?」

よくある、彼女からの予想外の質問が飛び出した。

「どーもしないよ。」

「えーーー。そんなのもったいないよー。女子高生だよ?ぴっちぴちだよ?」

「ぴっちぴちとか、どーでもいい。」

「だめだよー。男を捨てちゃ!」

別に、捨ててはいない。

 

その後も、しばらく「もったいない」という言葉を繰り返していた彼女。

俺には、そんな彼女の心境が手に取るようにわかった。

もし俺が「女子高生か、いいねぇ。」などと中尾彬のように言おうものなら、一瞬で眉尻を下げて、

「佐藤さん、やっぱり若い子の方がいいんだ・・・。」

そう言って拗ねまくるに違いない。

そう思う根拠は、「もったいない」を連発していた時の彼女の横顔。

ハッキリと口元が緩んでいたのを、俺は見過ごさなかった。

 

そんな誘導尋問を仕掛けても無駄だよ。

俺は、君以外の女性には興味が無いんだから。

今も、この先もずっと。