オレガオモウコト

俺の愛している人は、結婚しています。

硝子の心

 

あれから、彼女の身辺で色んな出来事が起きたようで、今、彼女の心は硝子のようにもろくなっている。

 

本当なら、今日は会える日だったのに。

 

 

「もう、楽しい時間を過ごす気持ちになれない。」

「もう会えない。急でごめんなさい。ごめんなさい。」

 

 プライベートで辛い事があった彼女は、俺との関係を終わらせようとし始めた。

本当に、突然に。

 

俺がメールで「どうした?」と聞いたら、

 

「忘れて欲しい。」

 

そう返信してきた。

自分の存在を忘れて欲しい、そういう意味なのだろう。

 

こういう事は今まで何度もあったが、今回はかなり深刻そうで、今の俺にはどうしてやる事も出来ない。

でも、俺は、俺には、彼女の存在を忘れる事など出来ない。

出来る訳がない・・・。

 

俺は、彼女が本当にそう思ってるとは思えない。

でも、そうしないといけないと思い込んでる今、何を言っても彼女の心は開かない。

 

彼女はメールで、こう書いていた。

 

「誰にもわからないまま、消えてしまいたい。」

 

そんな事、無理に決まっているのに・・・。

 

以前、彼女が「死にたい」と言った事がある。

その時、「俺も一緒に死ぬ」と返信したら、「佐藤さんは死んじゃだめ。」と言った。

 

誰だって、自分で死んだりしたら駄目なんだよ、結美。

 

俺と会う事も拒否して、全部一人で抱え込んで、どうしてそんなに苦しもうとする。

どうして、自分を追い込もうとするんだ。

 

俺たちは、会わないと駄目なんだよ。

会って、本当の気持ちを話さないと駄目なんだよ。

 

俺は、君を救う為にいるんだ。

頼むから、殻に閉じ籠ったりしないでくれ。

 

一人で、全部背負うなよ。

頼むから・・・。