オレガオモウコト

俺の愛している人は、結婚しています。

彼女の涙

 

 今日、俺たちはいつものように、二人の時間を楽しんで過ごしていた。

 

ところが、彼女はある訃報を知ってしまい、突然泣き崩れてしまった。

 

 それは、市川海老蔵さんの妻、小林麻央さんの急死。

 

彼女は毎日小林さんのブログを読み、小林さんが徐々に痩せていってしまう事や、ブログの更新が少しでも空くと心配だという事を俺に話していた。

 

彼女は高校生の頃、父親を癌で亡くしている。

だから、きっとその時の自分の気持ちを重ねて、小林さんの事を応援していたのだろう。

でも、一生懸命に生きていた小林さんは、非情にも、神に召されてしまった。

 

彼女は、普通の人よりも少し感受性が強い。

以前、悲しいドラマを見てしまった時も、主人公に感情移入してしまい、一月ほど思い返して毎日泣いていた事があった。

 

俺は、急な訃報にショックを受けて泣いている彼女を抱きしめた。

 

「麻央さんのブログの更新が止まってたのが、怖かった・・・。

辛くてもあんなに頑張ってたのに・・・お子さんたち、まだ小さいのに・・・。」

 

彼女の悲しみが、小刻みに震える体から俺の心に伝わってくる。

でも、俺には抱きしめてやる事しか出来なかった。

 

やっと会えたのに彼女の笑顔が消えてしまったのは残念だったが、こうして彼女が辛い時にそばにいてやれて、本当に良かったと思う。

 

俺は車で彼女を送る時も、ずっと彼女の肩を抱いていた。

俺の胸の中で、泣き止んでは、思い出したかのように何度も涙を流す彼女。

俺はそんな彼女の肩を、赤ん坊をあやすようにそっと繰り返し叩いた。

 

 

今頃、彼女はどうしているだろう。

本当は、ずっとそばにいてやりたかった。

それが叶わないのが、辛い。

このまま会えない週末に差し掛かるのも、気掛かりで仕方がない。

 

 

結美

君の思いは、きっと小林さんの元に届いているよ。

君の流した、沢山の涙と一緒に。