オレガオモウコト

俺の愛している人は、結婚しています。

どんなに悲しくても

 

俺が彼女と別れる時は、彼女が俺の事を嫌いになった時。

もしくは、俺の事が必要じゃなくなった時。

 

決して、俺から彼女と別れる事はしない。

 

 彼女は結婚している。

それは、いつも危険と隣り合わせだという事を意味する。

不倫は法によって罰せられる。

100%した方が悪いと判断される。

 

 そんなリスクを背負ってまで恋をする人間を、愚か者だと言う人もいるだろう。

でも、倫理や理屈で割り切れないのが人間の感情だ。

 

俺は独身だからいい。

でも、彼女は大きな十字架を背負って生きている。

俺との人生を選べない彼女は、罪を重ねながらでも俺と会ってくれている。

もし、そんな彼女の生活が脅かされるような状況になったら。

そして、もう会えないと言われたら。

 

俺は、彼女の決断に従う。

愛しているからこそ、愛する者の幸せを願う。

彼女が家庭を選ぶなら、俺は彼女の元を去るだろう。

 

愛する人を苦しめるような事は、俺には出来ないから。

 

どんなに悲しくても。

どんなに苦しくても。

 

想像するだけで、胸が痛くなる。

彼女のいない人生なんて、本当は考えられない。

でも、俺には、彼女から大事なものを奪う事など出来ない。

 

彼女は言う。

 

「私は、佐藤さんと会うために沢山の嘘をつく。

嘘に嘘を塗り重ねないと、こうして貴方と会えないから。

私、ズルい女でしょ。

汚い人間でしょ・・・。」

 

俺には、自分を責めながら生きている彼女を更に責める事など出来ない。

ズルい女だとも思わない。

でも、もしその嘘がバレた時は、必ずどちらかの道を選ばなくてはいけない。

 

君がもし俺を選ばなくても、俺は君を恨んだりしない。

嫌いにもならない。

 

どんなに苦しくても、俺は君から離れていく。

 

どんなに、どんなに悲しくても。