オレガオモウコト

俺の愛している人は、結婚しています。

宝物

 

彼女の家はマンション。

俺の家は一戸建て。

 

その違いを、彼女はいつも楽しんで帰って行く。 

 

彼女はホースで庭の木に水をやりながら、

「こんなに思いっきり水やりができるのって、気持ちいいね。」

そう、俺に向かって笑顔で話しかける。

 

「ついでに、車にもかけといて。」

「はーい。」

 

彼女は、その時間いつも楽しそうだ。

俺は煙草に火を着け、眩しい光の中にいる彼女を眺める。

 

「佐藤さん、見て見て、虹!」

 

シャワーの雨の中に、小さな虹を見つけた彼女。

 

「綺麗だな。」

「うん!」

 

そんな些細な事でも喜ぶ彼女を、俺は目を細めて見つめる。

それもまた、彼女が俺にくれる幸せな時間。

 

彼女の笑顔は俺にとって宝物だ。

ずっと、 大切にしていきたい。